住宅会社の安全なメールアドレスの作り方|WEB担当者が押さえる設計・セキュリティ・運用ルール

公開日:2026.02.10
最終更新日:2026.02.19

住宅会社の安全なメールアドレスの作り方|WEB担当者が押さえる設計・セキュリティ・運用ルール

住宅会社でWEB担当として、一番怖いのは「お客様の個人情報の流出」ではないでしょうか。

問い合わせフォームから届く資料請求のメールには、氏名や住所など重要な情報が含まれます。

設定ひとつでなりすまし被害に遭ったり、大切な連絡が迷惑メール扱いされていたら、会社の信用は一瞬で落ちてしまいます。

この記事では、会社で安全に使えるメールアドレスの作り方から、必要なセキュリティ設定、属人化させない運用ルールまでをわかりやすく解説します。

WEB運用やメール管理体制に不安をお持ちの住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へご相談ください。

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会社で使う安全なメールアドレスの「設計」

会社で使う安全なメールアドレスの「設計」

メールアドレスの安全性は、文字列の工夫だけで決まるものではありません。

会社で使うメールは、代表窓口用・営業用・個人用などを「どう分けるか」「誰が管理するか」を決めておかないと、あとから混乱してしまいます。

ドメインの選び方、代表メールをどう分けるか、退職者のアカウントの扱いまでを含めて、会社としてのルールを決めておくことで、トラブルはかなり減らせます。

会社メールは独自ドメインが基本

会社で使うメールは、独自ドメインを前提に考えましょう。

「@gmail.com」などのフリーメールは手軽ですが、住宅会社の連絡用としては信頼性に欠ける印象を与えます

独自ドメインであれば、アカウントの追加・停止などを会社側で管理でき、退職時の対応や権限整理もスムーズに行えるため、情報管理の面でも安心です。

会社メールとして使うなら、独自ドメインで統一しておくのが現実的です。

用途別に分ける

メールは「誰が使うか」ではなく「何のために使うか」で分けます。

代表窓口(info@)、営業(sales@)、採用(recruit@)、管理用(admin@)のように、役割ごとに整理しておくと、引き継ぎや共有がしやすくなります。

用途アドレス例役割・目的
代表窓口info@ / contact@HPからの問い合わせ、資料請求の受信用
部署・チームsales@ / kouji@複数名で共有し、担当不在による漏れを防ぐ
個人(社員)sato@ / t-tanaka@特定の顧客や業者との個別やり取り用
システム管理admin@ / web@サーバーやSNSなどのツール登録・管理用

個人アドレス(名前@など)は社内外のやり取り用にし、問い合わせ窓口とは分けておくのが安全です。

用途を分けずに運用すると、退職時や担当者の変更時に混乱が起きやすくなります。

あらかじめ分類しておきましょう。

命名ルールを統一する

アドレスの付け方は、なんとなくで決めないようにします。

ローマ字表記の形式、部署名の書き方、略称の使い方などを社内で統一しておきましょう。

特に個人名を含むアドレスは、退職した後に「すぐ消すのか、誰かに転送するのか」が決まっていないと、混乱してしまいます。

ルールがないまま増えていくと、誰が何を管理しているのか分からなくなります。

メールは「個人の持ち物」ではなく「会社の資産」として扱う意識が必要です。

メール管理もWEB担当者の重要な役割の一つです。

WEB担当者の業務全体については、こちらの記事で解説しています。

〈関連ページ〉【住宅・建築業界のWEB担当者】の仕事内容|向いている人・必要スキル・未経験から成果を出す方法

推測されにくいメールアドレス文字列の作り方

推測されにくいメールアドレス文字列の作り方

ここでは、メールアドレスの前半部分(@の前)について解説します。

ドメインが会社名でも、その前の文字列が単純すぎれば意味がありません。

推測されにくく、かつ業務で使いやすい形を設定しましょう。

個人情報を入れない

まず避けたいのは、個人情報をそのまま使うことです。

誕生日や電話番号の一部、フルネームのローマ字表記などは推測されやすく不正ログインを狙われやすくなります。

特に住宅会社の場合、担当者名はWebサイトや名刺で公開されていることが多いため、単純な「taro.suzuki」のような形は避けたほうが安全です。

どうしても個人名を使うなら、社内ルールで形式を統一し、誕生日や数字の追加は避けましょう。

文字数・文字種の考え方

次に、短すぎる文字列は避けましょう。

4〜5文字程度の単語だけでは、推測や攻撃メールの対象になりやすくなります。

英数字に加えて、ピリオドやハイフンを混ぜるのが基本ですが、単に適当に混ぜればいいわけでもありません。

バラバラに作ると管理が追いつかなくなるため、「名前+数字3桁」や「部署名+記号+氏名」といった社内ルールに落とし込むのが確実です。

個人のセンスに任せるのではなく、組織として「推測されにくい型」を作りましょう。

覚えやすさとのバランス

アドレスを複雑にしすぎると、今度は入力ミスが増えます。

ビジネス利用では、電話口で伝えやすいことも大切です。

安全性と可読性のバランスを取りながら、会社としての基準を決めておきましょう。

会社メールの基本セキュリティ対策

会社メールの基本セキュリティ対策

メール事故の多くは、仕組みよりも「人の設定ミス」や「油断」から起きます。

どんなに安全なサービスを選んでも、ログイン管理や確認ルールが甘ければ意味がありません。

ここでは、担当者が今日から見直せるポイントを整理します。

二段階認証(2FA)は必須

今の時代、パスワードだけで身を守るのは不可能なため、二段階認証は必須です。

二段階認証(2FA:Two-Factor Authentication)とは、パスワードに加え、スマートフォンの認証アプリやSMS確認を組み合わせる仕組みです。

もしパスワードが流出しても、この追加認証があるだけで不正ログインを防げる可能性は一気に上がります。

設定を後回しにしている会社は意外と多いですが、事故が起きてからでは遅いです。

特に問い合わせ窓口や管理者アカウントは、確実に有効にしておきましょう。

パスワード管理をルール化する

「123456」や「password」といった論外なものはもちろん、他のサービスで使っているパスワードの使い回しも厳禁です。

パスワードの文字数は12文字以上など長くし、英数字や記号を組み合わせるのが基本です。

ただし、複雑すぎて紙に書いて管理するようでは本末転倒です。

共有が必要な場合は、チャットで送るのではなく、パスワード管理ツールを使いましょう。

個人の記憶やメモに依存しない状態を作ることが、会社のメール運用では欠かせません。

迷惑メール・フィッシング対策

巧妙なフィッシングメールは、住宅会社のWEB担当者ですら一瞬迷うほどリアルなものが多いです。

「至急、パスワードを更新してください」「未払いの請求書があります」といった、不安を煽る文面は典型的な例です。

不用意にURLをクリックしたり添付ファイルを開いたりしないよう、社内教育を徹底しましょう。

「怪しい」と思ったら一人で判断せず、すぐにWEB担当に相談できる空気感を作っておくことが重要です。

この「報告のしやすさ」こそが、最大の防御壁になります。

独自ドメインメールのセキュリティ設定

独自ドメインメールのセキュリティ設定

ここからは少し専門的な話になりますが、会社のメールが「なりすまし」や「迷惑メール扱い」されるのを防ぐための、非常に重要なステップです。

とはいえ、難しい設定を覚える必要はありません。

まずは、どのような設定が必要なのかを知っておきましょう。

なりすましを防ぐ「SPF・DKIM」

SPFやDKIMは、簡単に言うと「このメールは間違いなくうちの会社から送りました」というデジタルの証明書です。

これを設定していないと、第三者が自社ドメインを装ってメールを送れてしまう可能性があります。

結果として起きるのは、なりすまし詐欺や迷惑メール判定です。

正しく送ったはずの見積メールが相手に届かない、という事態も起こります。

多くのレンタルサーバーでは設定機能が用意されていますが、「契約しているから大丈夫」ではなく、実際に有効になっているかを確認することが重要です。

ドメインを管理する「DNS設定」

独自ドメインを使う場合、DNS(ドメイン・ネーム・システム)という設定が必要になります。

これは「このドメインのメールはどのサーバーで受け取るか」を指定するためのものです。

WEB制作会社やサーバー会社に任せきりにしているケースも多いですが、最低限「どこで設定されているか」は把握しておきましょう。

設定漏れや更新忘れがあると、突然メールが届かなくなることもあります。

仕組みを完全理解する必要はありませんが、管理場所を知らない状態は避けたいところです。

安心できる「サーバー・サービス」の選定

メールサーバーは、安さだけで選ばないようにしましょう。

セキュリティ対策がどこまで整っているか、バックアップは取られているか、問い合わせたときにすぐ対応してもらえるか。

こうした障害時に復旧できる体制があるかどうかで、被害の大きさは変わります。

住宅会社にとって、問い合わせが止まることは、そのまま商談のチャンスを逃すことにつながります。

メール運用やセキュリティ体制に不安がある住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へお問い合わせください。

現場に即した実践的なサポートを行っています。

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会社メールを安全に管理する方法

会社メールを安全に管理する方法

メール事故の多くは、設定ミスよりも「管理の曖昧さ」から起きます。

担当者任せにせず、会社としてどう扱うかを決めておくことが重要です。

退職時のスムーズな引き継ぎ対応

退職者のメールアドレスは、そのまま放置しないことが鉄則です。

削除するのか、一定期間転送するのか、事前に方針を決めておきましょう。

特に個人名が入ったアドレスには注意が必要です。

退職と同時に使えなくなると、顧客とのやり取りが途切れてしまいます。

退職時には、以下の手順をチェックリスト化しておくと安心です。

  • アカウント停止
  • パスワード変更
  • 転送設定

 

チームで安全に回す「共有メール」のルール

代表アドレスや部署メールは、特定の人に依存させないことが前提です。

担当者が不在でも確認・返信できる体制を作りましょう。

また、誰が対応したのかを分かるようにすることも大切です。

対応履歴が見えないと、返信漏れや二重対応が起きやすくなります。

共有フォルダやステータス管理など、対応状況を可視化する仕組みを整えておきましょう。

管理責任者を明確にする

社員の誰もが自由にお客様とメールできる環境は、リスクになります。

アドレスの発行、パスワードの変更権限を持つ管理責任者を、WEB担当者など特定のメンバーに絞りましょう。

メール運用も、ホームページ運用も、止まる原因の多くは体制の曖昧さです。

運用体制の整え方については、こちらの記事も参考にしてください。

〈関連ページ〉ホームページで集客できない原因は「運用体制」にあり|住宅・建築会社に多い改善ポイント

会社メール運用のよくある質問

会社メール運用のよくある質問

会社で使うメールアドレスのセキュリティや管理方法について、よくある質問にお答えします。

Q.フリーメールを会社で使うのはNG?

必ずしも禁止ではありませんが、会社の窓口として使うのはおすすめできません。

独自ドメインに比べると、信用面や管理面で不利になるためです。

代表メールや顧客対応には、会社管理ができる環境を選びましょう。

Q.メールが流出したらどうなりますか?

第三者に悪用され、なりすましメールが送られる恐れがあります。

流出したメールに顧客情報が含まれていれば、信用問題に発展することもあります。

被害を広げないためにも、二段階認証や送信ドメイン認証の設定が重要です。

Q.一番安全なメールサービスはどれですか?

「これが絶対安全」というサービスはありません。

重要なのは、サービスの種類よりも、独自ドメインの管理・セキュリティ設定・運用ルールが整っているかどうかです。

「一度自社のメール運用を見直したい」と感じた住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へご相談ください。

実際の取り組みや改善事例は、活動内容でご紹介しています。

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まとめ

安全なメールアドレスの作り方は、単なる設定作業ではなく、住宅会社としての「信頼の土台」を築く大切な工程です。

適切な命名、鉄壁のセキュリティ、そしてチームでの運用ルールを整えることが重要です。

この一つひとつが、なりすましや情報流出から会社を守る壁になります。

まずは今のアドレスに「隙」がないかを見直し、お客様に安心を届けられる誠実な運用をスタートさせましょう。

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