
企業のホームページは、問い合わせや受注を獲得する上で重要なツールです。
しかし、「ホームページを開設したが、思うように効果が出ず、必要性に疑問を感じる」という企業様は少なくありません。
そこで今回は、住宅・建築業界のWEB担当者育成をサポートするウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)が、企業ホームページの役割と必要性、開設・運用するメリット・デメリットとポイントについて詳しく解説します。
ホームページの制作費用や、ホームページがないデメリットなど、多くの方からいただくご質問も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
WEB運用や集客に関するお悩みをお持ちの住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)にお問い合わせください。
「外注に頼らないWEB体制づくり」を目指す企業様・担当者様を全力でサポートいたします。
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ホームページの役割

企業ホームページはコーポレートサイトとも呼ばれ、自社のサービス(商品)や信頼性、コンセプトを常に発信できる宣伝ツールです。
具体的には、以下のような役割を持ちます。
- ブランディングの確立(サイトのデザイン・コンテンツ発信による、独自色のアピールや他社との差別化)
- 信頼性のアピール(会社の概要やこれまでの変遷・実績、企業理念、社会的な取り組み、CSR※などの発信)
- 製品・サービスのアピール(魅力の発信や認知度アップ)
- 問い合わせ・顧客獲得(資料請求やカタログ閲覧などを通じた見込み客・潜在顧客の獲得)
- 採用活動・人材確保(求人情報を発信し、OB・OGの声を広めることによる、就職後のミスマッチや早期離職の防止)
※CSR:「企業の社会的責任」を指し、利益追求だけではなく地球環境や社会全体を良い方向に繋げるための自発的な活動
企業ホームページは、ユーザーが時間と場所を問わずアクセスできるため、常に情報発信し続ける「優秀な営業マン」や「会社の名刺・カタログ」です。
特に、注文住宅や既存住宅のリノベーションを手がけるような型通りのサービスを提供していない会社では、自社の技術力をカタログでは表現しきれないため、ホームページに施工事例を掲載することが顧客を獲得する上で重要となります。
〈関連ページ〉住宅・建築業界のWEB制作の流れ|問い合わせ獲得までの実務フローをステップで解説
企業ホームページが必要な理由|制作・運用のメリット

インターネット社会である現代において、企業ホームページは広告宣伝において欠かせないツールと言って間違いありません。
なぜなら、総務省の調査によると「インターネットが情報源として欠かせない」と回答した人の割合は10〜50代で70%を超えており、60代でも47.1%、70代以上でも19.9%に達するためです。
そのため、企業のホームページ開設率は全体の平均で93.2%にまで達しており、産業・会社規模を問わず90%を上回っています。
企業ホームページを制作・運用する主なメリットは以下の通りです。
顧客に安心感・信頼感を持ってもらえる
ホームページがあると、見込み客が会社概要や製品、サービス内容を気軽にいつでも確認でき、安心感や信頼感につながります。
特に、BtoBの業態ではこの傾向が強く、契約前に信用調査としてホームページをチェックする事例は珍しくありません。
BtoCのビジネスでも、見込み客が細部までその会社について事前に確認できる点は、受注力アップに影響します。
時間・場所を問わず、営業・顧客対応できる
ホームページの魅力は、24時間365日スタッフが休んでいる間も情報発信し続けられる点です。
そのため、営業時間を問わず、世界中から問い合わせを獲得できる確率が高まります。
最近は、AIチャットボット※を活用し、リアルタイムの問い合わせに自動対応できるホームページも少なくありません。
※AIチャットボット:AI技術を用いて、人間と会話しているようなチャットが可能なプログラムで、顧客サポートの一次対応を自動化でき、学習を重ねて回答のレベルが向上する点もポイント
多くの潜在顧客にリーチできる
スタッフによる営業活動やカタログ・DM配布と比べて、ホームページによる販促活動は、一気に多くの潜在顧客にリーチできます。
そのため、営業活動のコストパフォーマンスが高く、一般的に認知度が低い業態でも世界中にそのサービスを広めることも可能です。
コストを抑えて商圏を拡大できる
ホームページの開設・運営にはある程度費用がかかりますが、営業マンが名刺やカタログを配り新規開拓するアナログな方法と比べると、大幅なコスト削減につながります。
日本全国や海外のマーケットをターゲットとする場合は、人件費や資料送付のコスト削減につながり、限定したエリアで営業する業態でも、限られた人数で通常の業務と営業活動を並行することが可能です。
また、ホームページの運用にかかるランニングコストは変動が少なく、将来的な予算計画を立てやすい点も、経営戦略を検討する上で重要なポイントと言えます。
営業活動と求人活動を同時にできる
ホームページの内容を充実させれば、営業活動に加えて求人活動も常時進められます。
少子高齢化が進む日本において、全業界で今後の人手不足は避けられません。
新卒・中途を問わず、オンラインでの就職活動が当たり前になりつつあり、オフラインの企業セミナーや合同説明会などだけではなく、オンライン面談などを採用することは今後の人材獲得に必須です。
コロナ禍以降、ビジネスにおけるDX※が急速に進み、就職活動する学生のうち、オンラインでの会社説明会を望む人の割合は70%を超えるという調査結果も出ています。
※DX:デジタル・トランスフォーメーションの略称で、データ通信やAIなどのデジタル技術を用いて、ビジネスモデルを変革する取り組み全般を指す
アクセス分析とサイト改善をしやすい
ホームページを問い合わせや顧客獲得のための“核”にすると、サイトにアクセスしたユーザーの属性を細かく分析でき、その結果を踏まえた改善が可能です。
Googleアナリティクス※などの解析ツールを使えば、自社のホームページを閲覧した人について、以下の情報を得られます。
※Googleアナリティクス:Googleが提供する無料アクセス解析ツールで、WEBサイトのユーザー利用状況をオンタイムで把握できる
- サイトの閲覧数(ページごとのユーザー訪問数)
- サイトに訪問したユーザーの属性(年齢・性別・地域・使用するデバイスなど)
- サイトへの訪問経路(検索エンジン・SNS・WEB広告など)
- サイト内での閲覧状況(どのページの閲覧数が多いか、どこで離脱しているかなど)
- 設定した目標に対する達成率(問い合わせ獲得数・資料請求数・カタログダウンロード数・商品購入数など)
これらのデータを分析できると、投資収益率やユーザーのニーズが明確になり、ホームページの改善が必要かどうか判断しやすくなります。
会社規模を問わず、フェアに宣伝活動できる
Googleなどの検索エンジンにおいては、会社の規模や認知度を問わず、どこも平等に評価され、検索結果の表示順位が決まります。
つまり、中小企業のホームページが、全国的に知られる大企業のホームページよりも多くの閲覧数を獲得できる可能性があるということです。
そのため、サイトのデザインや構成、コンテンツ内容によっては、一気に問い合わせ件数を増やせます。
企業ホームページを運用するデメリット・注意点

企業がホームページを開設して運営すると、主に顧客獲得の面でメリットを得られますが、その一方で、事前に知っておいていただきたいデメリットもあるのでご注意ください。
初期費用・維持費用がかかる
ホームページによる集客を目指すためには、サイト開設にかかる初期費用と、それを維持するための運用・管理費用がかかります。
| 費用の種類 | 目安 |
|---|---|
| 開設・リニューアル費用(外注) | 100万円〜 (サイトのコンセプト設定・デザイン・固定ページ10P・検索上位対策・ブログやコラムなどの投稿機能を含める場合) |
| 維持費用(自社) | 5,000〜10,000円程度/月 (サーバー・ドメイン費用のみ) |
| 維持費用(外注) | 20,000〜100,000円/月 (サイトの保守・更新・管理をまとめて依頼する場合) |
| 運用費用(外注) | 50,000円〜/月 (サイト分析・SEO※・MEO※・改善提案を含む場合) |
※SEO:Search Engine Optimizationの略称で、Googleなどの検索結果で自社サイトを上位表示させるための施策を指し、攻略すると、広告費を抑えてサイトの訪問者数を増やせる
※MEO:Map Engine Optimizationの略称でローカルSEOとも呼ばれ、Googleマップなど地図検索サービスの検索結果で自社サイトを上位表示させるための施策を指し、地域を限定した集客が可能
外注と自社で対応する場合ではかかる費用が大きく異なりますが、費用を抑えるために全てを自社で行なったり、ホームページに掲載する情報量を減らしたりすると、得られる効果が下がる可能性があるので注意が必要です。
〈関連ページ〉住宅・建築業界のホームページ維持費|費用相場・内訳と適正な管理コストの考え方
〈関連ページ〉SEOとMEOの違い|住宅・建築業界のWEB担当者が迷わない判断軸と使い分け
ノウハウを知らないと結果が出ない
ホームページは作っただけでは閲覧数を獲得できず、問い合わせ獲得などの成果を出すためには、専門的な知識と経験、ノウハウが必要になります。
Google検索エンジンで上位化させるためにはSEO、Googleマップで上位化し地域の認知度を高めるためにはMEOの知識が必要ですが、これらは「これをやれば確実」という方法が公開されておらず、サイト運用のプロでも試行錯誤を繰り返して独自の手法を確立しているのが実情です。
そのため、自社スタッフでホームページを管理している企業の中には、「いつまで経っても問い合わせが増えない」とお悩みのところは少なくありません。
〈関連ページ〉ホームページで集客できない原因は「運用体制」にあり|住宅・建築会社に多い改善ポイント
〈関連ページ〉ホームページのアクセス数の調べ方と増やし方|初心者でもわかるアナリティクス設定と競合サイト分析を解説
情報が古いと逆効果・継続的な管理が必要
企業ホームページに掲載された情報が古いままであったり、長期間更新されなかったりすると、検索エンジンで表示されなくなり閲覧数が減って、企業の信頼性も低下します。
例えば、製品のオンラインカタログが数年前のまま放置されていたり、事例紹介がずっと少ないままだったりすると、「この会社、大丈夫か」と不安な気持ちになるサイト閲覧者は少なくありません。
そのため、ホームページのメリットを長期間維持したい場合は、継続的な管理(運用・更新・改善)が欠かせません。
これからはSNSの運用も必要
LINE・Instagram・YouTubeなどのSNSアカウントを開設して情報発信する企業が増えています。
企業のホームページ開設率が90%を超える現代において、サイト運用だけでは競合他社に対する競争優位性は築けません。
情報が蓄積されるホームページ(ストック型)と、最新情報をタイムリーに発信できるSNS(フロー型)の“合わせ技”により、企業の信頼性やユーザーのニーズ対応が可能になります。
ホームページからSNS、SNSからホームページと、ユーザーが行き来できる動線づくりが重要です。
活動内容を見る セミナー・視察会を見る 協会に加盟する企業ホームページを制作・運用する際のポイント

企業が自社のホームページを制作(リニューアル)・運用する際には、以下のポイントを押さえましょう。
ホームページの目的を明確にする
最も重要となるのが、ホームページを開設・維持するための目的を明確にする点です。
目的によってサイトの構成やコンテンツ内容は異なります。
目的設定を間違えると、費用をかけてホームページを制作しても思うような効果を実感できない可能性が高いので御注意ください。
ターゲットを明確にする
顧客ターゲットに合わせてどのようなホームページにするか決めることで、より大きな成果につながります。
ペルソナ※を設定し、サイトのデザインやコンテンツの内容、文体、使用する画像などを検討することが重要です。
※ペルソナ:マーケティング用語で、商品・サービスを購入する架空の顧客像を指し、年齢・性別・収入・ライフスタイルなどを出来るだけ詳細に設定することで、営業戦略の精度を高められる
掲載コンテンツを決める
ホームページにどのような情報を載せるのかも、閲覧数やコンバージョン率※にかかわります。
※コンバージョン率:CVRや転換率とも呼ばれ、WEBサイトを訪問したユーザーのうち、商品購入・資料請求・問い合わせなど、具体的な成果(=コンバージョン)に至った人の割合を指し、高いほどWEBサイトの集客効果が高いことを意味する
企業ホームページで多く採用されるコンテンツは以下の通りです。
- スタッフブログ(社風や社員の人柄を知ってもらうきっかけに)
- 業界コラム(トレンドや最新ニュースなど、興味関心が高いキーワードの検索結果に自社サイトが表示されやすくなる)
- 事例・製品・サービス紹介(会社の認知度に直結)
- 顧客インタビュー(リアルな感想が見られて信頼性アップに)
- 見積もりシミュレーションサービス(ユーザーが最も知りたい具体的な費用が分かるため、問い合わせ獲得率アップに)
ただし、これらのコンテンツを自社で制作する場合は時間と人員のリソースが必要で、外注でもコンテンツ内容によっては数十万円以上の費用がかかります。
費用対効果を考える
企業ホームページの構成やボリューム、コンテンツ内容を決める際には、費用対効果を考えましょう。
かなり作り込まれたホームページを開設するためには数百万円かかり、定期的に高品質なコンテンツを発信するためには月に数十万円かかるケースは珍しくありません。
ホームページの効果が出るためには早くても数ヶ月かかるため、初期の段階ではWEBマーケティングのプロに収支をシミュレーションしてもらう方法がおすすめです。
継続的な運用が可能な体制を整える
ホームページのメリットを得るためには、継続的な運用が必須で、それに対応できる体制づくりが重要になります。
スタッフの人数が少ない中小企業では、ホームページの保守・管理や運用、改善をまとめて外注する方法もおすすめです。
ただし、他社のサイトと差別化するためにはリアルな一次情報の発信が必要になるため、実際の作業を外注する場合も、定期的なコミュニケーションや情報共有は欠かせません。
WEB運用の内製化を目指す
継続的なホームページやSNSアカウントの運用は、将来的に全て(もしくは一部)を内製化できることがベストです。
サイト更新を社内で対応できるとタイムリーな情報発信が可能となり、代表者や社内担当者が自らアナリティクス※分析すれば、迅速なサイト改善や経営戦略の見直しを実現できます。
※アナリティクス:Webのアクセス解析やユーザーの行動分析
〈関連ページ〉WEBサイト運用セミナー|受講のメリット・デメリットと選び方、集客力アップのポイント
〈関連ページ〉WEB担当者に向いている人の特徴|スキルなし未経験でも成果を出すステップ
企業ホームページの必要性や制作・運用に関する「よくあるQ&A」

ここでは、企業ホームページの必要性や制作・運用について、多くの方からいただくご質問を紹介します。
Q.企業ホームページがないデメリットは?
A.企業ホームページがない最も大きなデメリットは、集客・求人の機会を失う点です。
「製品を購入したい・サービスを利用したい」と考える見込み客や、「業界で働きたい」と考える求職者が、会社名をWEB検索する際、公式ホームページがないと、その時点で信頼がなくなり、問い合わせ獲得のチャンスを逃してしまいます。
また、ホームページがないと、会社のことを知らない顧客へ認知度を広げることも困難です。
Q.「企業ホームページはいらない」と言われる理由は?
A.既存顧客中心の会社や紹介制度が確立している業界、情報ポータルサイトが充実している業界において、「企業ホームページはいらない」と言われることもあります。
しかし、BtoB・BtoCを問わず、多くの顧客がインターネット上で最新情報を入手する現状において、公式ホームページがないことは、競合他社から後れをとる原因になりかねません。
そのため、業種・規模を問わず、自社ホームページを開設する企業が大半です。
Q.企業ホームページの代わりになるものはある?
A.営業エリアを限定する場合は、Googleビジネスプロフィールでも基本的な情報を発信でき、SNSでも一定の販促活動は可能です。
Googleビジネスプロフィールとは、Googleが無料で提供する法人向けサービスで、ホームページがない場合はGoogleマップ上に以下の情報を掲載できます。
- 会社名
- 住所・連絡先
- 営業時間
- 製品などの写真
- ユーザーの口コミ
ただし、表示される企業ページに公式ホームページのURLをリンクしている方が信頼度が高いと評価され、検索結果で上位表示されやすくなります。
SNSでの情報発信は、手軽さとリアルタイムでの閲覧数を獲得しやすい点がメリットですが、すぐに別の情報に埋もれて流れていく点には注意が必要です。
Q.ホームページの制作・運用を社内で対応するのは難しい?
A.CMSを利用すれば、コーディングなど専門知識がなくてもホームページの制作・運用が可能ですが、作り込んだページが必要な場合は外注する方法をおすすめします。
CMSとは、コンテンツ管理システムの略称で、HTMLやCSSなどのコンピュータ言語を知らなくても、視覚的にWEBサイトの制作・編集・管理が可能なシステムで、WordPress(ワードプレス)が代表的です。
ただし、見積もりシミュレーションなど複雑なページを作る場合は、CMSでは対応しきれず、保守作業も複雑になるため、部分的な外注が必要になります。
建築・建設業界の企業様で「社内で優秀なWEB担当者を育てたい」「WEBマーケティングを外注に丸投げせず、自社でできることに取り組みたい」という方は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へお問い合わせください。
住宅・建築業界に特化し、イベント運用とWEB集客をつなげるための考え方や体制づくりをサポートいたします。
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活動内容を見る セミナー・視察会を見る 協会に加盟するまとめ
企業のホームページは、問い合わせや受注を獲得する上で重要性の高いツールです。
ただし、メリットだけではなく、制作・運用する前に知っておいていただきたいデメリットもあるのでご注意ください。
また、ホームページの集客効果を維持するためには、継続的な運用・改善が欠かせません。
今回の内容が、建築・住宅業界の中小企業様における集客・求人の悩みを改善するきっかけになれば幸いです。