PV数の目安だけで判断してはいけない!建築業界が追うべき「質の高い」集客とは

公開日:2025.11.23
最終更新日:2025.11.30

PV数の目安だけで判断してはいけない!建築業界が追うべき「質の高い」集客とは

PV数やセッション数などの数値は、集客状況を測るうえで重要な指標です。

しかし、数字だけを追いかけても成約につながらないケースは少なくありません。

今回は住宅建築業界のWEB担当者様をサポートするウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)が、アクセス数の正しい調べ方やPV数に頼らない質の高い集客の考え方を解説します。

SEO対策やWEB運用に関するお悩みをお持ちの住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)にお問い合わせください。

「外注に頼らないWEB体制づくり」を目指す企業様・担当者様を全力でサポートいたします。

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PV数(ページビュー)と他の指標との違い

PV数(ページビュー)と他の指標との違い

Webサイトの計測において、PV数は基本的な指標の一つです。

類似の指標との違いを一覧表で確認しましょう。

指標読み方意味違いのポイント
PV数ページビューページが開かれた回数閲覧された量を見る
SS数セッション訪問から離脱までの一連の流れ訪問の回数を見る
UU数ユニークユーザーサイトを訪れた人の数人の数を見る

セッション数(SS)との違い

PV数とセッション数の違いは「閲覧したページの量」か「訪問の回数」かという点です。

1回の訪問でサイト内のページを5ページ閲覧した場合のカウントは以下のようになります。

  • PV数:5 PV(ページが開かれるたびに加算)
  • セッション数:1 セッション(訪問してから離脱するまでで1回)

ユーザーがどれくらいサイト内を回遊したかを知るには、「セッション数あたり何ページ見られているか」を確認します。

ユニークユーザー数(UU)との違い

PV数とユニークユーザー(UU)数の違いは「行動の総量」か「訪れた人の数」かという点です。

Aさんが朝に3ページ閲覧し、同じ日の夜にまた訪れて2ページ閲覧した場合の違いは以下のとおりです。

  • PV数:5 PV(3ページ + 2ページ)
  • UU数:1 UU(同じ人なので1人としてカウント)

UU数は、重複を除外して計測するため、サイトが「実質何人のユーザーにリーチできたか」を把握するのに欠かせない指標です。

アクセス数との違い

「アクセス数」という言葉に明確な定義はありません。

  • PV数:Googleアナリティクスなどのツールで定義された指標
  • アクセス数:日本独自の用語(ツール上の正式名称ではない)

「アクセス数」は文脈によって「PV数」を指すこともあれば、「セッション数」を指すこともあります

建築業界におけるPV数の判断基準

建築業界におけるPV数の判断基準

建築業界は、他の業界と比べて「高単価」「検討期間が長い」という性質を持っています。

そのため、メディアサイトのような膨大なPV数は必ずしも必要ではありません

業界の特性に合わせた、以下の目安を参考にしましょう。

【建築業界のWebサイト数値目安】

PV数の目安(月間)

  • コーポレートサイト全体:3,000 〜 10,000 PV
  • B2B(法人向け)主体の場合:3,000 PV程度

判断基準(量より質)

  • CVR(問い合わせ率):1.0% 〜 1.5%
  • CPA(獲得単価):契約金額の3%程度まで

建築業界のWeb集客において意識すべきは、量の多さよりも「質」です。

少ないPV数であっても、自社の強みにマッチした「濃い見込み客」を集められているかがポイントになります。

PV数を調査・確認する方法5選

PV数を調査・確認する方法5選

自社のサイトが現在どれくらい見られているのか、また競合他社のサイトがどの程度の規模なのかを把握することは、戦略を立てるうえで欠かせません。

ここでは、それぞれの目的に合ったツールを整理しました。

1. 自社サイトのPV数を調べる

自社が管理権限を持つサイトであれば、正確な数値を計測できます。

Google Analytics 4 (GA4)

  • 一般的な解析ツール
  • 確認手順:「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」→「表示回数」

WordPressプラグイン

  • GA4の画面が複雑で使いにくい場合に便利
  • WordPressの管理画面内で、直感的に日々のPV数を確認できる

2. 競合サイトのPV数を調べる

他社のサイトのアクセス解析データは外部からは見られないため、推計ツールを使って予測する必要があります。

Similarweb(シミラーウェブ)

  • 検索だけでなく、SNSや直接流入も含めた「サイト全体の規模」を把握するのに適している
  • 無料のChrome拡張機能を使えば、ワンクリックで概算データを確認できる

Ahrefs(エイチレフス)

  • SEO(検索エンジン最適化)分析に特化
  • 「どのキーワードで集客しているか」をくわしく分析できる

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

  • 無料プランや買い切りプランがあり、手軽に導入できる
  • 競合の流入キーワードや推定トラフィックを確認するのに便利

適切な目標PV数(KPI)の設定方法

適切な目標PV数(KPI)の設定方法

なんとなく「1万PVを目指そう」と目標を立てることがありますが、根拠のない目標はモチベーションの維持を難しくします。

自社の状況に合わせて、論理的に目標を設定するための3つのアプローチをご紹介します。

1. サイトの目的(ゴール)から逆算して決める

経営目標として掲げている数字から、最低限必要なPV数を算出する方法です。

B2Bサイトや住宅を扱う場合は、以下の計算式を参考にしてください。

目標PV = 目標売上(またはリード数) / (CVR × 受注率) × 平均閲覧ページ数

【計算例:月に1件の成約が必要な場合】

  1. 目標成約数:1件
  2. 受注率:10% と仮定 → 必要なリード数:10件
  3. CVR:1% と仮定 → 必要なセッション数:1,000
  4. 平均閲覧ページ数:3ページ と仮定 → 目標PV:3,000 PV

昨今は情報収集段階のユーザーも増えているため、CVRは少し厳しめに見積もっておくのが安全です。

2. リソースを積み上げる

現在の制作体制や、これから作成できる記事数から予測する方法です。

コンテンツの量とPV数の関係には、以下のような時間差(タイムラグ)があることを考慮しましょう。

  • 初期(〜50記事):PVはほとんど伸び悩む
  • 中期(〜100記事):徐々に検索エンジンに認知され始める
  • 後期(200記事〜):半年から1年後、指数関数的に伸びる傾向

3. 現状の数値をもとに段階的な目標を立てる

サイトの成長段階(フェーズ)に合わせて、追うべき指標を変えていく視点も必要です。

  1. 立ち上げ期(公開〜6か月)
    ・目標:行動量(記事数、インデックス数)
    ・理由:まだ検索エンジンに評価されていないため、PVを追っても成果が出にくい時期
  2. 成長期(6か月〜)
    ・目標:PV数
    ・理由:アクセスが集まり始めるため、検索順位の上昇と流入の最大化を目指す
  3. 成熟期
    ・目標:CVR(転換率)、LTV(顧客生涯価値)
    ・理由:PVの伸びが落ち着くため、効率よく成約につなげる施策へシフト

工務店のWEB運用を自社で軌道に乗せたい方は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)にお問い合わせください。

WEB担当者様に合わせたペースで、安心して学びを深めていただけます

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PV数を増やす6つの方法

PV数を増やす6つの方法

目標とするPV数と現状にギャップがある場合、集客チャネルを増やして流入を強化する必要があります。

Web集客の手法には以下の6つがあります

  • SEO(検索エンジン最適化):検索結果の上位表示を狙い、継続的な流入を作る
  • MEO(マップ検索最適化):Googleマップでの露出を高め、地域密着のユーザーにアピール
  • SNS運用:Instagramなどで施工事例や現場の様子を発信し、ファンを作る
  • メルマガ配信:既存顧客リストを活用し、サイトへの再訪を促す
  • オフライン活用:チラシや名刺にQRコードを掲載し、リアルな接点から誘導
  • Web広告:費用はかかるものの、短期間でアクセスを集められる

Web集客のくわしい手法については、こちらで解説しています。

PV数だけを追ってはいけない2つの理由

PV数だけを追ってはいけない2つの理由

なぜ「PV数至上主義」が危険なのか、理由を2つの視点で整理しました。

1. 売上や利益に直結しないため

ビジネスの最終的な成果(売上)は、以下の要素で決まります。

売上 = PV数 × コンバージョン率(CVR) × 客単価

いくらPVを集めても、ターゲット外のユーザーばかりでは「CVR」が下がり、売上にはつながりません

2. ユーザーの満足度を反映していないため

PV数だけでは、ユーザーが記事を読んで満足したかどうかは測れません。

計測ツール(GA4)では、次の指標が重視されています。

エンゲージメント時間:画面が実際にユーザーの目に触れていた時間

「1ページだけ読んで離脱した(PVは増えない)」としても、内容に深く満足していれば、それは質の高いユーザー体験と言えます。

PV数だけを追うと、こうした本質的な価値を見落とす原因になります。

工務店のWEB運用を自社で成果を出したい方は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)にお問い合わせください。

担当者様のペースに合わせて、運用スキルの習得を丁寧にサポートいたします

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まとめ

web集客を内製化

Webサイト運営においてPV数はわかりやすい指標ですが、建築業界においては、ただ数字を増やせば良いというものではありません

「誰に」「何を」伝えたいのかを明確にし、PV数だけでなく、ユーザーの行動や質に目を向けましょう

Webサイトは単なる情報の羅列ではなく、貴社のビジネスを支える強力な営業資産へと成長します。

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