
WEB上で発信した記事にリライトは必須ですが、「自社のWEB担当者になったばかり」などの状況で、「リライトの意味がわからない。何を目的にして、具体的にどのような作業をすればいいの?」とお悩みの方がいらっしゃると思います。
リライトにはSEOの経験・知識、WEBの分析データなどにもとづく戦略が必要で、やみくもにリライトをしても問い合わせ数増加などの効果はほとんど期待できません。
そこで今回は住宅建築業界のWEB担当者様をサポートしているウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)が、リライトの意味・正しい手順などをわかりやすく解説します。
リライトは、WEB運用に必須の作業ですので、ぜひ最後までご確認ください。
WEB運用に関するお悩みをお持ちの住宅業界の企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へお問い合わせください。
「外注頼らないWEBサイト運用」を目指す企業様・WEB担当者様をサポートいたします。
活動内容を見る セミナー・視察会を見る 協会に加盟する目次
「リライトして」と依頼されて意味がわからない方へ|意味・目的を簡単解説

はじめに、リライトの全体像を把握するために、「WEB上で発信した記事のリライト」の意味・目的を簡単に確認しましょう。
「WEB上で発信した記事のリライト」は奥が深い
「WEB上で発信した記事のリライト」には大きく分けて2つの意味があります。
- 「記事を目的・目標を達成できる状態にブラッシュアップする」という意味のリライト
- 「記事の鮮度を保つ」という意味のリライト
「記事を目的・目標を達成できる状態にブラッシュアップする」という意味のリライト
記事の発信には明確な目的・目標があるため、発信した記事が目的・目標を達成していない場合にリライトの必要性が生まれます。
目的・目標によって「リライトするべき記事の選定」「リライトの作業内容」などが変わるため、目的・目標を達成していない記事のリライトは、定型作業ではなくオーダーメイドの作業だと考えておきましょう。
「記事の鮮度を保つ」という意味のリライト
WEB上で発信した記事の内容が時間の経過とともに古くなる場合、記事の鮮度を保つ(常に最新情報を発信している状態に維持する)ためのリライトが必要です。
【時間の経過とともに古くなる内容の例】
- デザインなどのトレンド
- 法律・制度
- 最新機能・最新商品 など
リライトを直訳すると「書き直す・書き換える」といった意味ですが、WEB上で発信した記事のリライトは単純な「誤字脱字の確認」「よりスマートな表現にブラッシュアップ」といった作業にとどまらない点に注意が必要です。
リライトの主な目的は5種類

リライト作業は目的に応じて考案する必要があるため、リライトの目的も確認しておきましょう。
- アクセス数増加
- 集客数増加
- 記事品質の向上
- 記事内容の修正
- アクセス数・問い合わせ数維持
アクセス数増加
企業は、主に集客のためにWEBサイトを制作・運用しますよね。
WEBサイトのアクセス数は集客の母数となるため、過去にWEBサイトから発信した記事の中に十分なアクセス数を獲得していない記事がある場合、リライトを検討します。
また、アクセス数獲得のためには、検索結果の上位に記事を表示させるためのSEO対策が必須です。
集客数増加
WEBサイトからの集客ができない・集客数が不足している場合にも、発信した記事が問題を抱えている可能性があります。
【記事が抱えている問題例】
- 商品・サービスと関連のない話題の記事でアクセス数を獲得している
- 商品・サービスと関連のある話題の記事を発信しているが、その話題がユーザーが今すぐ解決したい問題ではない
- 問い合わせページへの導線に問題があり、集客のチャンスを逃している など
記事が抱えている問題はさまざまで、問題によってリライトの作業内容が変わります。
記事品質の向上
記事の発信を積み重ねることで記事品質が高まり、過去・現在の記事品質を均等にするためにリライトの必要性を感じるケースもあります。
文章の好みは人それぞれなので、「読み物としての記事品質向上」についてはご自身の方針で取り組むことが可能です。
ただし、WEB上で発信する文章は「ユーザーが情報を受け取りやすいように整える必要がある」という点を忘れずに、リライトに取り組んでください。
- スマホサイズで読みやすいデザインに整える
- ユーザーが常にスワイプしながら文章を読むことを想定して、重要部分は文字装飾で目立たせる
- ユーザーが「簡単に情報を得られない」と感じて記事を離脱しないように、平易な表現で情報を伝える など
また、通常は記事が検索結果の2ページ目以降に表示されるとユーザーに読まれるチャンスが極端に低くなるため、記事品質の向上には「SEO対策の品質向上」も含める必要があります。
「リライトの必要性を感じているけど、何から取り組めばいいかわからない」とお悩みの企業様・WEB担当者様は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へお問い合わせください。
効果の高いSEO対策など、WEBサイトをフル活用する方法をご相談いただけます。
活動内容を見る セミナー・視察会を見る 協会に加盟する記事内容の修正
WEBサイトで紹介した「商品・サービス」「営業方針」などに変更があり、過去記事のリライトが必要になるケースもあります。
リライト時には、「今後また商品・サービスなどの内容を変更する場合に少ない手間でリライトできる対策」を検討することをおすすめします。
例:一括修正できる仕組みのバナーを作成し、バナー内に商品・サービスの内容を記載する など
アクセス数・集客数維持
十分なアクセス数・集客数を獲得した後も、リライトによってWEBサイトの内容を更新し続ける必要があります。
理由は、多くのWEBサイトの内容は時間の経過とともに「ユーザーのニーズ」「社会情勢」「トレンド」などに沿わない内容になっていくためです。
リライトの意味・目的を確認してきました。
WEBサイトは、紙媒体と違ってリライトによって内容をブラッシュアップできる点が魅力です。
ただし、リライトの作業内容によっては効果を得られないケースもあるため、次にリライトの正しい手順も確認しましょう。
リライトの正しい手順|リライトのコツ・具体的な作業内容も紹介

多くのWEB担当者様は、「リライト作業に費やせる費用・時間が限られている」という状況ではないでしょうか。
WEBサイトの状況に応じて効果の高いリライトを実施するために、ぜひリライトの正しい手順をご確認ください。
- WEBサイトの目標達成状況を確認・現状分析
- リライト計画を考案
- リライトする記事を選定
- リライト
- 目標の達成状況を確認・分析
WEBサイトの目標達成状況を確認・現状分析
はじめに、「過去に設定したWEB運用の目標・目標達成状況」を改めて確認し、リライトの必要性・規模などを検討しましょう。
一般的に、以下のような場合は記事のリライトが必要だと判断できます。
また、目標達成割合が低いほど、大規模なリライトが必要になる可能性があります。
- 十分なアクセス数を獲得している記事が少ないorない
- アクセス数は獲得できているが、記事からの問い合わせが少ないorない
現状分析ができるツールが多数あるので、活用してください。
【無料のWEBサイト分析ツール】
- Googleアナリティクス
- Google Search Console など
上記のようなツールを活用して現状分析をした結果、記事以外の部分に問題が発生しているケースもあります。
のちほど「リライトでは解決しない問題もある」で、記事以外の問題を確認できます。
リライト計画を考案
WEB運用をする中で、「リライトだけに一定期間・費用を費やすことは難しい」とお悩みのWEB担当者様がいらっしゃると思います。
費やせる時間・予算に応じてリライト計画をたてると、リライト以外の作業とのバランスを取りながらWEB運用をしやすくなります。
リライト計画の例:リライトの優先度が高い記事から、1ヶ月につき決まった記事数ずつリライト など
リライトする記事を選定

すべての記事をリライトするのが難しい場合、優先度の高い記事をピックアップしてリライトに取り組む必要がありますよね。
リライトの優先度が高い記事を選定するコツは、以下のとおりです。
| リライトの目的例 | 優先度が高い記事の例 |
|---|---|
| アクセス数増加 | ・アクセス数を獲得したいKW(キーワード)で検索をした際に、11〜20位に表示される記事 ・ユーザーにとって緊急で解決したい問題に直結するKWで作成した記事 |
| 集客数増加 | ・十分なアクセス数を獲得している記事 ・ユーザーにとって緊急で解決したい問題に直結するKWで作成した記事 |
| 記事品質向上 | 公開日が古い順に、アクセス数・問い合わせを獲得したいKWで作成した記事 |
リライト
現状分析のうえでリライトする記事を選定したら、リライト作業を実施します。
リライト作業の具体的な内容は目的によって変動するため、例を紹介します。
| リライトの目的例 | 作業例 |
|---|---|
| アクセス数増加 |
・タイトル・見出しタイトルは、KWを含めたうえで有益な情報を提供していることがわかる内容にする |
| 問い合わせ数増加 |
・ユーザーが問い合わせをしたいと感じる箇所に問い合わせページへのリンクをわかりやすく設置する |
| 読み物としての記事品質向上 |
・結論を簡潔に伝える |
| SEO対策の品質向上 |
・E-E-A-Tをアピールする内容を含める |
目標の達成状況を確認・分析
リライトが完了して記事を更新したら、以下の手順で目標の達成状況を確認していきます。
Google Search Consoleでインデックス登録を再リクエスト
(順位に影響しないような簡単な修正のみ実行した場合には、インデックス登録の再リクエストは不要です)
↓
アクセス数などの変動を確認していく
↓
早くて数時間〜数日、長くても2週間程度で順位の変動がない場合には、再度リライトを検討or新しく記事を作成することを検討
リライトの意味・正しい手順などを紹介してきましたが、ここで「リライトはすべての記事に実施するべきとは言えませんし、リライト後に必ず成果を得られるとは限らない」という点に注意が必要です。
次に、リライトを実施する前に必ず把握しておくべき注意点を紹介するので、ぜひご確認ください。
リライトを意味がわからないまま実施するのは危険|リライト前に知っておくべき4つの注意点

リライトを実施してから「時間や費用をかけて失敗した」と後悔しないために、ぜひ以下の注意点を確認して1記事ごとにリライトの必要性を検討してください。
- リライトすべきではない記事もある
- リライトではなく書き直し・削除が必要な記事もある
- リライトは定期的な実施が必要
- リライトでは解決しない問題もある
リライトすべきではない記事もある
リライトするべきではない記事の主な例は、以下のとおりです。
- アクセスを獲得したいKWで検索結果の1〜3位に安定表示されている記事(既に検索エンジンから高い評価を得ている)
- 問い合わせを十分に獲得している記事(既に最終目標を達成している)
- KWの検索需要が少ない記事(リライトをしてもアクセス数・問い合わせ数増加につながらない)
- 抽象的&競合性が高すぎるKWで作成した記事(1つの記事でユーザーの検索需要を満たせないなど問題があり、検索エンジンからの評価も期待できない)
「古い記事から順番にリライトする」といったリライト計画ではなく、1記事ずつ現状確認をしたうえでリライトの必要性を判断することが大切です。
リライトではなく書き直し・削除が必要な記事もある
書き直し・削除が必要な記事の主な例は、以下のとおりです。
- 同じKWで複数の記事がある
- ユーザーの検索意図が広すぎるため、1記事ではなく複数の記事で検索意図を満たすことが適当
- 過去に検索エンジンから評価された形跡がまったくない(アクセスの獲得歴・上位表示歴がまったくない) など
基本的に「リライトは、URLに価値がある・KWに対するユーザーの検索意図が変化していないといった場合に成果を得られる可能性がある」という点を念頭に置いて、リライトする記事を選定してください。
リライトは定期的な実施が必要

リライトの成果は永続的に維持できるとは限らないため、定期的にリライトを実施する必要があります。
そのため、限られた時間・費用でWEB運用をする際には、リライトの手間を念頭に置いて総記事数を決め、問い合わせ・購入により近いKWで記事を作成していく戦略を考案しましょう。
リライトでは解決しない問題もある
WEBサイトの運用がうまくいかない場合には、エンジニアリング領域の問題が発生しているケースもあります。
【エンジニアリング領域の問題例】
- ページ・画像などの読み込み速度が遅い
- サーバーが不安定でエラーが頻発している
- クローラー※のリソースを不要に消費するページが大量にある など
※「クローラー」とは、WEBサイトを巡回して情報を収集するプログラムのことです。
リライト計画を考案すると同時に、必ずエンジニアリングの視点からもWEBサイトの現状を確認してください。
リライトQ&A

最後に、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)がよく頂くリライトに関連する質問・回答を紹介します。
Q.WEB運用のコツをすべて確認できる本・WEBサイトを知りたい
A.WEB運用のコツをすべて確認できる本・WEBサイトはありません。
理由は、WEB運用のコツは時間の経過とともに変動しますし、WEBサイトごとに違うからです。
最終的には、WEB担当者が自社のWEBサイトを分析し続けて、柔軟に運用方法を変化させながらWEB運用を実施していく必要があります。
自社に適したWEB運用方法を知りたい方は、WEB運用のスキルを高めるか、専門家と協力をしながらWEB運用を実施していくことをおすすめします。
自社のWEB運用スキルを高める方法を知りたい方は、ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)へお問い合わせください。
ウェブタン(住宅建築WEB担当者育成協会)は住宅業界のWEB担当者様を育成する専門家で、WEB運用のサポートをご依頼いただくことも可能です。
活動内容を見る セミナー・視察会を見る 協会に加盟するQ.記事数が多いけどアクセス数・問い合わせ数が十分ではない場合、はじめに何をするべき?
A.記事数が多いけどアクセス数・問い合わせ数が十分ではない場合は、記事の分類から始めると同時に、エンジニアリング領域の問題が発生していないかを確認しましょう。
まずは大まかに以下の2種類に記事を分類して、「自社のターゲットとなるユーザーに向けて情報発信ができているか」を確認してください。
- Knowクエリを元に作成された記事:ユーザーの「知識を得たい」という需要にこたえる記事
- Doクエリを元に作成された記事:ユーザーの「購入したい」などの行動につながる記事
記事内容と自社の商品・サービスに対するユーザーニーズがズレている場合には、ユーザーニーズを改めて深堀りし、記事作成の戦略を考案しなおす必要があります。
Q.リライトの成果が得られない場合、書き直しをするほうがいい?
A.正しい手順・方法でリライトをしてエンジニアリング領域の問題もないのに成果が得られない場合には、時間を置くことで徐々に成果が発生していく場合があります。
最長3ヶ月ほど待っても成果が得られない場合には、URLの価値・KWに対するユーザーの検索意図などを確認したうえで、書き直しを検討してください。
まとめ
「リライトの意味がわからない」などのお悩みをお持ちのWEB担当者様へ、リライトの目的・手順・注意点などを解説してきました。
WEB上で発信した記事のリライトには、単なる文章の書き直しにとどまらない多くの作業が必要です。
リライトはWEBサイトのユーザーに有益な情報を届けるための大切な作業ですので、今回紹介した情報を参考にして、成果を得るためのリライトをスムーズに実施していただけると幸いです。